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ルネサンスのセレブたち

1年以上
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伝説によれば母への追慕もこめられているといわれるピエロ・デッラ・フランチェスカ作『出産の聖母』。ピエロファンだけではなく、出産を控えた女性たちも無事の出産を願って鑑賞するのだそうです。ピエロの母の故郷モンテルキにあるこの作品、実は安息の地を求めて放浪中なのです。



ピエロ・デッラ・フランチェスカが話題になっていますが、今日の記事は実は1月に新聞に載ったもので、訳そう訳そうと思いつつ伸ばしてきたものです。
ピエロの展示会がフォルリーで開催されるニュースをきっかけに、訳してみることにしました。

ピエロ・デッラ・フランチェスカの代表作のひとつともいってよい『出産の聖母 ( La madonna del parto ) 』ですが、かの作品は現在、作品が置かれているモンテルキ ( Monterchi ) の町と文化財・文化活動省 ( Ministero per i Beni e le Attività Culturali ) のはざまで、裁判に揺れているという衝撃的なニュースです。

伝説によればこの作品は、1459年ごろにこの街の出身であったピエロの母の葬儀をきっかけに、ピエロが描き始めたといわれています。
最近の科学的研究では1460年代に描かれたというのが通説ですが、当時すでにイタリア中部中に名をはせていたピエロ・デッラ・フランチェスカが、母の故郷とはいえ、モンテルキのような小さな町の小さな教会になぜこのような大作を描いたのか、理由も注文主もわからぬまま現在に至っています。

ただし、モンテルキの町の人々にとってこの作品は、アイデンティティーともいうべき精神的なよりどころであり、『出産の聖母』を芸術作品と見るのか、宗教画として扱うのか、というのが今回の騒動の根源にあるようです。

去年からなんどか新聞をにぎわせた騒動、最も新しいラ・スタンパ紙のニュースからどうぞ。
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1年以上
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アメリカのアラーナコレクションより出展の『聖母子像』。今回のピエロ・デッラ・フランチェスカ展には各国の美術館、コレクションより彼にゆかりの240の作品が登場します。




雨の月曜日です。憂鬱です。

1年ほど前から話題になっていた「ピエロ・デッラ・フランチェスカ展」がついに開幕しました。
さまざまな新聞で話題になっておりますが、とりいそぎラ・ラプッブリカ紙の記事を訳してみます。
ちなみにこの記事、ラ・ラプッブリカのオンラインでは「美術欄」ではなくトップーページの中盤あたりに登場しており、イタリア国内でも注目度が高いことを示しております。

それではどうぞ。


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1年以上
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1500年代前半にパンフィーロ・ヌヴォローネが描いたと伝えられるギルベルト・ボッロメーオの妻マルゲリータ・メディチ・ディ・マリニャーノ、息子フェデリーコ二世、ヴィタリアーノ五世、そしてママのドレスの端をつかんでいるのが後の聖人カルロ。全体的に堅い線が特徴のこの肖像画、幼いふたりの息子のあたりだけ筆遣いが違う、といわれ続けてきました。科学調査の結果はなんと出たのでしょう。


美術ニュースからです。

わが町の守護聖人はミラノ出身のカルロ・ボッロメーオ ( Carlo Borromeo )でありますが、彼のママと兄弟たちの肖像画についてのニュースが載っておりました。

件の肖像画は、普段はイーゾラ・ベッラ ( Isola Bella ) のボッロメーオ宮殿 ( Il Palazzo Borromeo ) のサロンを飾っています。
この肖像画については研究者たちが長年、その謎について議論を交わしてきました。
肖像画に描かれているのは、ボッロメーオ家のギルベルト二世 ( Gilberto Ⅱ Borromeo ) の妻、マルゲリータ・メディチ・ディ・マリニャーノ ( Margherita Medici di Marignano ) とその子供たちですが、謎というのはマルゲリータの左側に描かれた二人の年少の子供たちの筆の運びが作品のほかの部分と明らかに違う、というものでした。
われわれから見るとむかって右側下部の筆遣いが、他の部分よりもやわらかい、といわれ続けてきたのです。

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1年以上
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フィレンツェはダヴァンツァーティ宮殿 ( Museo di Palazzo Davanzati ) に残るロ・スチェッジャ ( Giovanni di Ser Giovanni detto Lo Scheggia ) 制作の「出産祝いのお盆」。ロ・スチェッジャの顧客には当時のフィレンツェの上流階級の女性たちが非常に多く、嫁入り道具の長持ちやこのお盆をたくさん残しています。ちなみに彼の兄はマザッチョ。1450年ごろの作品。雑誌に載っていたこのかわいい男の子たちに目を引かれて今日の記事を書いたのですが、よく見るとこのふたり、つつしみのないところを触りあっておりますね。記事によると、幼児を描くのは「多産」を祈願する意味のあったのだそうです。




昨日から山の町は大嵐で、夫が出張中の我家で昨夜はまんじりともせず夜明けを迎えてしまいました。
今日もそれほど寒くはないものの、まっすぐ歩くのがつらいくらいの大風です。

先週末から体調が悪く、私自身もぐずぐずと過ごしています。
夫が出張中なのをさいわい、怠けるだけ怠けておりますが、歴史雑誌からとてもかわいらしい記事を見つけました。
その記事に載っていた絵は、無邪気な幼児ふたりが戯れる意匠でした。丸くかたどられたこの絵画、私は知らなかったのですが、中世後期からルネサンス時代にかけて出産祝いに贈られた「お盆 ( Il desco da parto ) 」であったそうです。

主にフィレンツェで盛んになった贈り物であったそうですが、当時のフィレンツェの繁栄を象徴して、この出産祝いの製造者はそうそうたる顔ぶれになっております。
ロ・スケッジャ ( Lo Scheggia ) 、マザッチョ ( Masaccio ) 、ポントルモ ( Pontormo ) 、ボッティチェッリ ( Botticelli ) などなど。

直径50センチ強のお盆に描かれた巨匠たちの絵画、出産祝いだけあって女性の心をくすぐるかわいらしいものが多いのです。

それではどうぞ。 続きを読む
1年以上

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雪を眺めながら糸をつむぐ尼僧。男性の修道会に比べて陰が薄い女子修道会ですが、彼女たちも立派に社会の一翼を担っていました。15世紀のフランチェスコ派女子修道会の祈祷書より。推定ではサーノ・ディ・ピエトロ ( Sano di Pietro ) のミニアチュール。 ( Siena, Biblioteca Comunale degli Intronati )



久々の更新になりました。
雑事に追われて、ブログの更新はおろか本や記事を読む時間もとれず、ようやく今日はパソコンの前にゆっくり座っております。

3週間もイタリア語を読んでいないと、読解力はガクッと落ちます。
今日の記事は歴史雑誌の最新号からですが、大特集のすべてを訳すのはムリで抜粋になります。

歴史の中で女性が果たしてきた役割についての研究で有名なマリア・パオラ・ザノボーニ ( Maria Paola Zanoboni ) 女史の書籍や記事はこれまでにも何度か訳してきましたが、今回のテーマは「修道院の女性たち」。
さらっと記事を読んだところですと、修道院が歴史や文化において担ってきた役割は大変大きいヨーロッパにおいて、女子修道会もけっしてそれにひけを取ってはいなかったというのがその主旨。
尼僧たちの修道院では、世俗の社会の世相に合わせて毛織物や刺繍に従事する女性が多かったとはわれわれもイメージできることです。
実際にはそれに加えて写本業、画業、薬草の生産販売、パスタの生産販売、そしてなんとメガネの生産販売まで行っていたのが尼僧院の実態でした。特にパスタの生産については、女性ならではのユニークな形のパスタを尼僧たちが考案していたことが中世の時代の文献から明らかになっています。そしてパスタ生産を本業にする業者たちから敵視されることもままあったのだとか。
尼僧院に生産を委託する業者にとってのメリットは、彼女たちは終生を修道院で過ごすため結婚や出産による休業がないこと、技術の伝承が修道院内で円滑に進むことなどがあったそうです。

本日話題にするのは、こうした尼僧の中でも画業、特にミニアチュール制作に従事した女性たちについてです。

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ルネサンスのセレブたち

作者:cucciola

ルネサンスのセレブたち

歴史・美術・本。ネクラな趣味に生きるローマ在住ジャッポネーゼ

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