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ルネサンスのセレブたち

1年以上
pettini carracci
アンニーバレ・カッラッチ ( Annibale Carracci ) のスケッチをもとに、1664年にフランスの彫刻家シモン・ギラン ( Simon Guillain ) が出版した版画集より、櫛の行商人の様子。当時の「櫛」は、髪の毛を梳かすものより内職用の織物に使用するものが多かったよう。



ここ数ヶ月、なぜか手許に集まる書籍はフィレンツェの工房に関するものばかりです。
普段購入する歴史雑誌にとどまらず、お正月に訪ねた友人の家にも工房に関する専門書が山積みになっていました。事情を聞くと、電気配線工事の会社を営む彼女の家、顧客に大学教授がおりその教授が引越しの際に処分しようとしていた書籍をもらってきたのだそうです。なぜか同じ書籍が2部あったりして、私にもそのうちの一冊をくれました。これまたずばり、1400年代のフィレンツェの工房に関するものでした。

今月の歴史雑誌は、この工房の中でも「櫛」を扱ったものです。
「櫛」というと私には、日本の「投げ櫛」という風習が思い浮かびますが、イタリアの「櫛」は女性の美容用だけではなく、内職であった毛織物に使う仕事道具でもあったようで日本のように色っぽい意味合いはあまりないようです。私は文中、「櫛」と訳していますが本来なら「ブラシ」としたほうがしっくりきます。

この記事、ふたりの女性研究者が寄稿していたのですが、参考文献の項にはなぜか「Hidetoshi Hoshino」という日本人の名前がありました。彼が1980年に発表した論文「L'arte della lana in Firenze nel basso medioevo. Il commercio della lana e il mercato dei panni fiorentini nei secoli 13-15」を参考にしているそうです。日本人としてもうれしいことで、その気持ちをばねにこの長い記事を翻訳しました。

それではいってみましょう。


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1年以上
giardino
この絵を見て記事を訳す気になりました。「金の指輪の家 ( Casa del Bracciale d' oro ) 」のフレスコ画。ナポリの考古学博物館で行われるポンペイ展のポスターにもなっているこの絵、ただただ美しい…。






久々の古代ローマに関するニュースです。

ポンペイの遺跡については資金不足ばかりがニュースになって、またあっちが崩れた、こっちが崩れたばかりであったここ数年、私もいちいち記事にすることはありませんでした。

しかし奇跡でも起こったのか、5つのドムスと円形劇場が見学可能になったというニュースです。

3月17日からは、ナポリの考古学博物館 ( Museo Archeologico Nazionale di Napoli ) において、『神話と自然 ギリシアからポンペイまで ( Mito e Natura  Dalla Grecia a Pompei ) 』が開催されます。

大いに盛り上がっているポンペイのニュースを、コッリエレ・デッラ・セーラ紙からお伝えします。


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1年以上
Pieter Bruegel the Elder - Two Chained Monkeys
ピーテル・ブリューゲル ( Pieter Bruegel ) が描いた鎖につながれた猿。ヨーロッパの宮廷では猿は日常的に見られるペットであったそうです。1562年の作品。 ( Berlin, Germaldegalerie )




今年は申年です。
日本では、「見ざる言わざる聞かざる」が有名ですし、鳥獣戯画などにもお猿さんは登場します。「猿知恵」なんてあまりイメージのよくない言葉もあります。

ヨーロッパでも「猿」は身近な動物であったようで、宮廷には多くの猿が飼われていたそうです。
とはいえ、そのイメージはイマイチのものが多いようですが、絵画に登場する「猿」を今回はテーマにしてみたいと思います。

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1年以上
20160309_140017
左はウンベルト・エーコ著『美の歴史 ( Storia della bellezza ) 』。右はエーコが監修したラ・レプッブリカ社出版の中世史。14巻のうちの一巻。どちらも夫が買ったもので、私の知力では読みきれません。



今年の2月、ウンベルト・エーコが亡くなりました。
代表作『薔薇の名前』は、その難解さにもかかわらず映画にもなったためか世界中で3000万部が売れるヒット作になりました。
著作の多くは、彼の歴史や美術に関する博学ぶりを堪能できるものが多いようですが、私には難しすぎてイタリア語で読んだのはウィットのきいたエッセイ『Diario Minimo』だけです。
しかしエーコが書籍を出版するといえば、その装丁の美しさだけで出版社がどれだけ力を入れているかわかるというもので、好き嫌いは別にしてもイタリアを代表する「智」の人であったといえるでしょう。

数年前に、ラ・レプッブリカ新聞社が発行していた『中世 ( Il Medioevo ) 』という14巻に及ぶ書籍も、「ウンベルト・エーコ監修」と宣伝されて、エーコの学識を信用したわが夫は全巻買い揃えています。「エーコの監修」というだけでハクがつくのがイタリアでした。

そのエーコに関する短いエッセイが、イル・ジョルナーレ紙に載っていました。
私の手許には、『薔薇の名前』の日本語訳がありません。ゆえにこの記事の訳もつたないものになることをお許しください。
タイトルは、「異端者だけではなかった。『薔薇の名前』の中で火にかけられた焼き串の話 ( Non solo eretici. Sul fuoco del Nome della Rosa girano anche gli spiedi ) 」。 続きを読む
1年以上
image444
カ・フォスカリ大学名誉教授のリオネッロ・プッピ氏が、ミケランジェロの作品、と主張する絵画です。イタリア中の学者のほとんどが、彼の意見に反対のようですが。




ミケランジェロのニュースが続いています。

現在、トレヴィーゾで行われているエル・グレコ展に出展されている一枚の絵が「ミケランジェロの作品である」、と同展のキュレーターを務める研究者が発表して話題になっています。

問題の一枚はプライベートコレクションだそうで、現在は大英博物館に残るミケランジェロの『磔刑図』のスケッチと同時期のもの、とキュレータでカ・フォスカリ大学の名誉教授であるリオネッロ・プッピ ( Lionello Puppi ) 氏は公表しています。

賛否両論、というより否定説のほうが断然多数派である今回の論争をコッリエッレ・デッラ・セーラ紙のニュースでお伝えいたします。 続きを読む

ルネサンスのセレブたち

作者:cucciola

ルネサンスのセレブたち

歴史・美術・本。ネクラな趣味に生きるローマ在住ジャッポネーゼ

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